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2010年01月28日

西武有楽町店が閉店、でもファストファッションだけのせいではないと思う  

■大切なことは、消費者が買いたい動機づけをいくつつくれるか

2010年に入ったところで、また新しく百貨店の閉店が決まってしまいまし
たね。西武有楽町店です。ネットでも、たくさん取り扱われています。

カジュアル衣装に押されついに「有楽町西武」閉店の衝撃/ネタりか

「ファストファッション」に負けた西武有楽町 閉店は銀座カジュアル化の象徴/ライブドアニュース

西武有楽町、クリスマスに閉店へ−業績不信で26年の歴史に幕/銀座経済新聞

セブン&アイ・ホールディングスは傘下の百貨店、西武有楽町店(東京都千代田区)を年内に閉鎖する。ファッション感度の高い2030代の女性をターゲットにバブル時代は売り上げを伸ばしたが、ここ数年は近隣に進出してきた「ユニクロ」などの人気カジュアル衣料店の攻勢にあい、存在感が薄れていた。高額な家賃も負担となり、26年の歴史に幕を降ろすことになった。

 西武有楽町店(売り場面積約1万5700平方メートル)は有楽町マリオンのなかに1984年に開業。ピークの93年2月期には275億円の売上高を計上していた。

 ところが最近は近隣に、丸井が運営し、女性に人気の商業施設「有楽町イトシア」が開業。ほど近い銀座には「ユニクロ」をはじめとする国内外のカジュアル衣料店などが出店してきて、完全に押され気味となっていた。その結果、2009年2月期の売上高は161億円まで減少し、ここ数年は営業赤字が続いていた。

 閉鎖に追い込まれた理由は、消費者の節約志向の高まりと、移り変わりの速いファッションへの対応の遅れだった。

まあ、どこも共通しているのは、ユニクロを中心にファストファッションに
やられた・・・銀座のカジュアル化、ということが書かれています。影響が
なかったとはいいません。ファッションのほうを強化していた西武有楽町
店ですから、カテゴリ的に被りますしね。でも本当にそれだけでしょうか?
側にあるイトシアの影響もあるでしょうし、同じく側にある阪急有楽町店
も苦戦しています。

今、銀座、有楽町付近の百貨店で皆さんがすぐに思い浮かぶものってど
こですか?松坂屋、松屋、三越あたりがまず頭に浮かびますよね?それで、
ちょっとカジュアル、女性向けに特化しているプランタン銀座などもあります
が何番目に西武有楽町店が出てきますか?やっぱり阪急?というか、皆さ
んは西武有楽町店に何度も通ったことがことがありますか?

というと、何度もあるよバカヤロー!、というご意見も出てくるのでこの辺で終
わりにしますが(苦笑)、要するにH&Mなんかが上陸する前から、消費者の動機
づけを換気することができなかったから閉店となったんです。動機づけで購買
行動に至るという消費者行動のモデルを前提にすると、消費者がイメージする
銀座、有楽町の百貨店の中に、西武有楽町店がどれだけ先頭に想起されるか
が鍵になってきます。先頭になるためには、消費者の感性、ライフスタイルに
見合った場の提供をしているかどうか、ということにかかってきます。もちろん、
広告戦略も大切です。どれだけ西武有楽町店がそれをこの10年間行ってき
たか、結果論とはいえ少々疑問が残ります。現在の有楽町阪急もイメージとし
ては同じです。

以上のことを鑑みて、以下の理由が浮上してくるのではないか、と僕は思って
います。不況、デフレというのは、どこも同じことなので、あえてあげません。

1消費を喚起するイノベーションを起こせなかった

2中途半端の存在

3銀座付近のイメージの移り変わりに対応できなかった

4、多くの消費者に対応出来る多様性・世界観がない

3の事に関しては、僕は決してカジュアル化する銀座に肯定的ではない
ので、どうしたものか・・・という感じはあります。
ただ、1と2に関しては、ユニクロやH&M、アバクロとは関係ありません。
ビジネスはアメーバのように形を変えて創造されていくと僕は思っています。
だから、全くカテゴリが異なる企業と提携を結び、消費者の気持ちを動かす
ことはできると考えています。

その1例となるかわかりませんが、最近JR東日本が積極的に買収を行って
います。その相手は誰か?高級スーパーの紀伊国屋です。

JR東日本がスーパー「紀ノ国屋」を買収 流通事業に本格参入/ヤフーニュース

JR東日本は26日、高級スーパー「紀ノ国屋」を買収すると発表した。グループ3社を合併させた上で、4月1日に全株式を取得し、完全子会社化する。JR東日本では、地方を中心に支店単位で約10店舗のスーパーを展開しているが、本社がスーパー事業を手がけるのは初めて。同社を傘下におさめ、首都圏を中心に駅構内で商業施設を運営する駅ナカや駅ビルに店舗を拡大し、運輸業以外のビジネスでの収益拡大を目指す。

 紀ノ国屋は、1910年創業で、53年に日本で最初のスーパーを東京・青山に開店。高級素材の食材を提供する「高級スーパー」やベーカリーなどグループ3社で17店舗を展開し、JR東日本の駅ビルや駅ナカにも3店舗を出店している。

 運輸業以外の事業が営業収益の約3割を占めるJR東日本は、2017年度までにこれを4割に拡大することを目指している。首都圏を中心に駅ナカ、駅ビル開発を進める一方で、生活に密着したサービスの強化を模索していた。

JRが流通業に本格参入です。
最初は、いわゆる駅ナカビジネス。そこに紀伊国屋があると、どんな化学
反応が起こるか。まず、駅構内のブランド力がつきます。経営が行き詰ま
っていた紀伊国屋も、駅の人流れからたくさんの顧客獲得が見込まれます。
もちろん交通マーケティングを考えなければならないのは言うまでもあり
ません。何も鉄道会社が高級スーパーを持つことがいけないなんてセオリ
ーもないし、うまくいけば新しい価値が提供できるイノベーションとなるで
しょう。同じ紀伊国屋でも、消費者はお金を落として行きます。要は知恵と
工夫。

JR東日本は、池袋ターミナルビルのショピングセンター運営事業をルミネ
に移管し、同社をジェイアール東日本ビルディングに合併することを発表
しています。なので、池袋メトロポリタンは閉鎖。ルミネ池袋として生まれ
変わります。
JR東日本としては、生活サービス事業の競争力向上に向けて、グループ
事業の再編に取り組んでいるようです。以上のこともその一環。ただの
鉄道会社ではない、生活に関わるトータルソリューション、価値創造を
企業の道筋にして模索しているところです。成功するかどうかはやって
みないと分かりませんが、こういう科学反応が起こりそうなことを積極的
に行う姿勢があるかどうかで、消費者の記憶、感性に響くかどうかが決ま
る時代なんじゃあないかと思います。それがブランド力につながると。
西武有楽町店にはその姿勢が欠けていたと。

これから、中途半端な百貨店はどんどん淘汰されて行く時代なので、なん
とか消費者を巻き込む経営を行って頂きたいと思います。ピンチは旧態依
然をぶち壊すチャンスなり。

 多くの消費者に対応出来る多様性・世界観に関しては、銀座三越が増床
することを報じたWWD銀座特集をご覧になってみてください。

関連: WWD FOR JAPAN ALL ABOUT 2009-10A/Wは「銀座特集」

posted by No.9 at 18:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 議論 | 更新情報をチェックする
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