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2011年04月06日

MEN'S Precious2011年5月号は『王室御用達』コレクションと定義   

■中野香織氏も紹介するイギリス王室御用達入門

MEN'S Precious (メンズ・プレシャス) 春号 2011年 05月号 [雑誌] MEN'S Precious (メンズ・プレシャス) 春号 2011年 05月号 [雑誌]

小学館 2011-04-06
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今回のMEN'S Preciousも、濃い世界に素晴らしい写真の数々。306ページまであってボリューム大です。サファリジャケット特集に別冊付録の90年グッチ物語なんかは女性でも楽しく読める内容なんじゃないかと思います。そのなかでも、やっぱり読んでて楽しいのは『王室御用達』特集。王室御用達の起源、定義、内容、サビルロー、宮内庁御用達などが簡単にまとめられています。

スーツの神話 (文春新書)ダンディズムの系譜―男が憧れた男たちモードとエロスと資本 (集英社新書)など紳士の服装に造詣の深い、服飾評論家、中野香織氏が一部書かれているのもお勉強になります。この『王室御用達』特集の背景には、近年のファストファッションに対する1つの警告のようなものも読んでいて感じられました。世界経済不況に苦しむラグジュアリーブランド、対策として「ラグジュアリー会議」というものもが毎回行われているそうですが、選ばれたテーマが「ヘリテージ・ラグジュアリー」。つまり遺産ですね。バーバリープローサム、グッチ、トラサルディ1911、ダンヒル、エルメスなどは老舗ブランドとしての遺産を、もう1度再認識したいというメッセージがコレクションで出されています。その1つがアルチザン(熟練職人)ですね。そして、その象徴として明快な存在、威信が加わった存在が王室御用達ブランドであると中野香織氏ははじめに紹介されています。

 

 

 

【王室御用達の起源と基礎的知識】

王室御用達のこと、皆さんはどこまで知っているでしょうか?面白い基礎的知識を箇条書きで紹介するので、内容はじっくりたっぷり直接ご覧ください。

◎王室御用達の元祖はイギリス、1155年から。ヘンリー2世から国王勅許状が出てから。後のロイヤルワラント(王室御用達の紋章を掲げてよいと認められる)。

◎ロイヤルワラントは、単にブランドイメージのみならず、自国の産業の奨励をねらいとする。日本では宮内庁御用達ができた背景として富国強兵があった、国威発揚の意味合いもある。 興味のある方は、以下の書籍をご覧になってみては。

これが宮内庁御用達だこだわりの名品50 (日経ビジネス人文庫) これが宮内庁御用達だこだわりの名品50 (日経ビジネス人文庫)
鮫島 敦

日本経済新聞社 2005-10
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◎現在、英国ロイヤルワラントを与えられるのはエリザベス女王、夫君エディンバラ公、チャールズ皇太子の3人。ちなみに、イギリス人はロイヤルワラントの紋章を見ても、飛びつくわけではなく、『自分』と合うかどうかで判断する。そのあたり、イギリス人の自分を客観的に捉えることが出来ている。敬意。

◎現在、イギリス国内の英国ロイヤルワラントは800を越える。それは洋服だけでなく生活雑貨品まで多岐に渡る。

◎英国ロイヤルワラントが与えられたからといって、表示する義務がなく自由。あくまでクオリティ重視。

◎英国ロイヤルワラントの認定の手順。

最低五年間一定量の商品を納入⇒ロイヤルワラント協会に申請⇒王室メンバー最終承認

一度認定されても、5年毎に再審査・更新がされ、納入していた企業の倒産や、商品の品質の劣化の場合取り消しとなる。

なお、ロイヤルワラントが認定されているブランドとして、ジョン・ロブ、ギーヴス&ホークス、バーバリー、ヘンリープール、フローリス、ディージ&スキナー、ベリーブラザーズ&ラッド、ジェームズロック、スウェイン・アドニー・ブリッジ、ターンブル&アッサーが有名。

 

 

 

【王室御用達 サビローとウインストンチャーチル】

ダンディズムを調べるとき、必ず出てくるボー・ブランメルとジョージ4世。19世紀初頭、この両者が仕立て屋で服を仕立てていたことからも拡大していった背広の都「サビルロー」。その後も、英国の紳士のファッションアイコンとなったエドワード7世もサビルローのヘンリープールで仕立てていました。太めの方なんですが、ダブルフロックコートをシングルのジャケット風に留めたりして、紳士服のはずしを行った人です。「メンズウェア100年史」によると、カジュアル・ファッションの元祖は英国のエドワード7世とも言われているほど影響力は絶大でした。

その後、映画「英国王のスピーチ」でも出てくるウインストンチャーチルのファッションが注目されます。ジェームズロックのホンブルグハット、ターンブル&アッサーのポルカドットタイ、ヘンリープールのピンストライプスーツ、懐中時計用のアルバートチェーン、チャーチルシューズなどなど、俺流ファッションで世の中に影響を与えた人物として語り継がれていますが、やっぱり仕立てているのはサビルローです。

 

 

 

【その他】

ほかの王室御用達に関しては直接読んでみてください。現在、チャールズ皇太子が愛用しているターンブル&アッサーのシャツとバブアーのフィールドジャケットは、かなり露出されていますね。『チャーチル皇太子の王室御用達スタイルを解き明かす』なんて大特集もあります。ターンブル&アッサーはもちろん英国ですけど、個人的にはイタリアのスーツにも合わせられる素晴らしいブランドだと思っています。カラーがコンパクトなんですよね。お値段もルイジボレッリやフライよりも低く、オススメ。ウィリアム王子の公式婚約写真は、ターンブル&アッサーのスーツとシャツだったようです。

バブアーは、前号のMEN'S Preciousでも大特集でした。やっぱり来るか、バブアー。

ほかに世界の王室御用達アイテム、宮内庁御用達アイテム、ブリオーニ特集、流行「紺ジャケ」の着心地力成績表もありますのでぜひご覧アレ。

日本で皇室御用達といえば、金洋服店のスーツですね。そのへんは服部晋氏の「洋服の話」を読んでいただくとすごい世界にいざなってもらえます。この書籍もオススメです。

【関連書籍】

ロンドン『英国王室御用達』案内 ロンドン『英国王室御用達』案内

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英国王室御用達 (Shotor Library) 英国王室御用達 (Shotor Library)
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【過去のMEN'S Precious】

MEN'S Precious最新号は、男の「名品靴」グランプリ2010



タグ:歴史 スーツ
posted by No.9 at 20:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日本のファッション動向と流行 | 更新情報をチェックする
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