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2011年12月18日

流行るブランド予想2012S/S中間報告

■強力なトレンドセッターは現れるのか?

この数年間、誰がファッション業界を牽引してきたか。トム・ブラウン、ルカオッセンドライバー、ミウッチャ・プラダ、アレキサンダーワン、スコットスタンバーグ、ドリスヴァンノッテン、ニコラフォルミケッティ・・・流れは早く、現れたり消えたり。
そして、日本に上陸したH&Mといった海外ファストファッションも、その時のビッグメゾンのデザイナーを狙い撃ちする戦略。ファッション業界に渦巻く野望と、市場経済の変化・・・これで消費者達はどう動くのか?
考えとしては、トレンドはある種の目新しさに訴えることができるかどうか。エディ・スリマンのような存在があった時代があっても、もはや変わり比較することもできない。だから、今日も難しい流行るブランド予想なんてものを勝手にやるわけでございます。

パリミラノコレクションから見る2012S/Sのファッショントレンドをベースにしつつ、頑張ってもらいたいドメスティックブランドを考えていきたいと思います。





●ランクインしそうなブランド

ミュグレー バルマンオム(ピエールバルマン) プラダ ルイヴィトン ウミットベナン トラサルディ1911 ヴァレンチノ ファセッタズム ディガウェル ラグ&ボーン ナゲッツ サンシー ユニクロ アンユーズド ビューティフルピープル KURO エトセンス アレキサンダーワン H&M


●ランクインさせようか迷うブランド
J.サバティーノ ノムデゲール ケイスリーヘイフォード ヤエカ トローヴ  バルブドス J.W.アンダーソン 無印良品 アナクロノーム エフィレボル スリーブラインドマイス フィグベル カシュカ デラックス クーティー ドリスヴァンノッテン ブラック&ブルー
1205 ブラックミーンズ バーバリープローサム リング フェノメノン まとふ 無印良品 トミーヒルフィガー  プリングルオブスコットランド

毎度のことですが、あのブランドが入っていないぞ!という有名ブランドは、だいだい定番行きだと思ってください。



簡単な見解


2012年はロンドンオリンピックがあるため、それを彷彿とさせるデザイン、あるいはスポーティなものがあった一方、70年代のヒッピー、ネイティブアメリカンな柄がある。はたまた、90年代の派手でグラマラスな装飾が栄えて素晴らしいと思っていた時代の柄をあえて持ってくる。
まあ、以上のことをゴルフウェアを通して1つのコレクションに入れてしまったのがミウッチャ・プラダのプラダでした。

ほかに、ケーブル編み、漁業網のようなアウター。アイテムで言えばフリンジモカシン、クラッチバッグ(セカンドバッグ)、防雨や透明コート、ラフィア帽子、ロングスカートなどもあったりして、1つ1つ見ていくと様々なアイテムが。

ネイティブアメリカンのテイストとは別に、ルイヴィトン、イヴサンローランは、デザイナー達のルーツでもあるアフリカをテーマに。砂を表すベージュ、空を表すブルー、サファリジャケットなどなど。パリミラノコレクション2012S/Sの共通点は、2011-2012A/Wのファッショントレンドからの流れもあります。続ミックススタイル(アウトドア、ミリタリー、スポーツ)。 そしてリラックススタイル。

トレンドカラーはグリーン&イエロー。しかし、ミラノコレクション全体は、ちょっと寒々しい色合いも多かったかもしれません。また足元はソックスにサンダル、あるいは黒ソックスにブーツなんかもパリミラノコレクションで見られました。 靴はモカシン、エスパドリーユ、ローファー・・・いずれにしてもラウンドトゥです。



まだ人気なのは渋いスタイル


今年は、震災もあったことから機能性のある大きめのバックパックが流行っているということがPOPEYEに書かれていましたが、アウトドア、古着加工、ワーク、アメカジ、ミリタリーは元気のようです。中目黒系と勝手に命名させていただいておりますが安定した人気。
これに加えて要注目なのが、ネイティブアメリカンです。サスクワァッチファブリックスエオトト、ビズビムは前からデザインとして使用していました。さらに、プラダ、バーバリープローサムあたりからも見て取れました。
強いて言えば、加えてハリスツイード+チェックなどを用いたブリトラスタイルも入ってきていると思います。

以上のテイストが観れるのは、ディガウェル、ファセッタズム、アンユーズド、トローヴ、ヤエカ、クーティー、サスクワァッチファブリックスエオトト、サンシー、ナゲッツ

 

雰囲気お洒落男子 塩顔男子


chokichokiなどで出てきた雰囲気お洒落男子。
chokichokiといえば、奈良裕也さんのようなフェミニンな「装飾系(VOGUE HOMME JAPAN)」という部類で紹介されていましたが、雑誌のベクトルも変わってきたかな?と思うほどのアメカジ、ワークのアイテムがchokichoki通販サイトにずらり。どちらかというとsmart寄り?になってきたのかきていないのか。そんなことも思いますが、基本フェミニン志向であるという前提で。
雰囲気オシャレ男子とどこか似通っている塩顔男子。でも、顔も体型も、塩顔男子のようが一歩上。
個人的には、塩顔男子の定義に合うのは向井理さんなのかな?と思ったり思わなかったり。サロン系とはちょっと違いますが、基本的にスルリとしたスタイルにリラックスしたコーデ。ピエールバルマンあたりは、彼らの中で1つ狙い目なんじゃないかと思うんですね。
本当は、中目黒系のドメブラも合うんですが、分けて考えたほうが面白くなると思いまして、こちらにも系統を作ってみました。


クリストフデカルナンから受け継いだオリヴィエ・ルステンが新しく立ち上げたのがピエールバルマン。ファーストラインのバルマンオム2012S/Sは、ロックンロールをテーマとしたクラッシュ加工などは少し抑えめで、綺麗めのコレクションになっています。そして、お手頃なディフュージョンライン、「ピエールバルマン」を登場させたんだと。銀座に旗艦店もできて2012S/Sの注目株です。価格的にも清潔感というところでも、塩顔男子のような若者には十分許容範囲とみた。
この流れでアレキサンダーワン。T by アレキサンダーワンとは別にメンズラインを立ち上げ、フェミニンな中にもダークな色合いがサロン系に受ける可能性大。ジバンシィバイリカルドティッシなんかも人気なんだろうけど、もう定番でいいでしょ?




ウミットベナン、キムジョーンズは2012S/Sのトレンドセッターとなるか?


トラサルディ1911のクリエイティブディレクターに就任、そしてミラノコレクションも好評だったウミットベナン。
これまた新しくルイヴィトンのメンズクリエイティブディレクターに就任したキムジョーンズ。この2人が2012S/Sに与える影響が大きそうです。
トラサルディ1911とルイヴィトンのランウェイショーの共通点は「旅」です。演出こそ違えど、旅に出る服装をそれぞれ提案しました。

ウミットベナンはドイツ生まれのトルコ人。トラッドを大切にしつつも遊び心あふれる作品をつくるということで、日本でもだんだん取扱い店が増えているのではないでしょうか。阪急MENS TOKYO、伊勢丹メンズ館、アローズ、インターナショナルギャラリーとか。彼の代名詞。ペグトップパンツです。これが、若者の間で流行るかどうか?

キムジョーンズのルイヴィトンは、だいぶイメージを変えました。実は、ルイヴィトンを流行るブランド予想に入れたのは初めてなんです。というのも、今回のコレクションを観ていてストリートで着用している20代、30代の男性がイメージしやすかったから。
例えば、マサイ族の民族衣装からインスピレーションを得た、ブルー×レッドのダミエ柄ストール、ラグのアウター。また、トリコロール色に分けたLVロゴが付いたブルゾン。素敵です。


ルイヴィトン2012SS1128

【via:00o00

そのほか、ベージュアイテムが多くアフリカの旅をテーマとしています。キムジョーンズの人生経験が随所に見られたコレクションであり、少なからず日本の男性の間で流行るんじゃないかと。ルイヴィトン、ウミットベナンは確定でよいと思っております。


デニムの革命はKUROか

ここ数年、海外のヌーディージーンズに変わるブランドという呼び声も高く、メンズファッション誌にもよく出てくるジーンズブランド。Beginでも掲載されていますよね。価格も2万円以下。Made in Japanを武器に、イタリア、ドイツ、フランスで展示会を開催。海外でも注目ブランド。2012S/Sからはウェアラインも立ち上げるということで、今まさに旬であろうブランドだと思っております。2012年、コーディネートの1部がKURO、なんてこともあるかも?



老舗ブランドに新しいデザイナーの科学反応やいかに

キムジョーンズとウミットベナンほどではありませんが、興味深いのがヴァレンチノとプリングルスオブスコットランド。
ヴァレンチノの新しいクリエイティブディレクターとなったマリア・グラツィア・キウリとピエール・パオロ・ピッチョーリ、プリングルスオブスコットランドのクリエイティブディレクターとなったアリステア・カーなど、新しい風をどれだけ吹きこむことができるかも期待。

流行るファッションアイテム予想

もうランク表の作成以外は、ほとんど中間報告になっていませんが、流行るアイテムも予想して!というコメントを頂きましたので、僭越ながら予想させて頂いております。
結論から言うと、「ラグ(着るブランケット)」「サファリジャケット」「クラッチバッグ」「ネイティブ柄アクセサリー付きのシャツ」「エスパドレーユ」「タッセルモカシン」「Gジャン」「ペグトップパンツ」「シースルーアウター」「ラフィア帽子」あたり。

特に注目したいのは、ルイヴィトンのダミエのラグ。スカーフのほうがお手軽で人気出そうですけど。アフリカがテーマなので、サファリジャケットも来るかもしれません。クラッチバッグ(セカンドバッグ)は、SENSE1月号でもちょっと紹介されていましたが、ジルサンダー、グッチ、ボッテガヴェネタなどから登場。
オッサンのイメージが強いですが、男性の所持品もこれからはちょっと外出くらいなら必要最小限でクラッチバッグで〜みたいになるのかどうか。


皆さんの中で、これは2012S/Sで来るかもよ!というブランドがあったら教えて下さい。流行るという意味は、主観的で構いません。以上の結果を持って来年早々2012S/S流行るブランド予想確定版を書きます。



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