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2012年05月05日

1996年-2010年:国内洋服市場の推移と影響を与える要因についての分析

■国内のデータを用いて分析してみたシリーズ

日本アパレル工業技術研究会には、面白いデータがいろいろあるんですが、今回は日本の洋服市場の推移のデータを見つけました。国内市場の1996年から2010年までの市場全体の推移。
ところが、これが見づらい(汗)。無料で手に入るデータなので、自分なりに分かりやすく加工しなければなりません。というわけで、本ブログでは、日本国内の洋服市場の推移をグラフで表示したので最初に紹介します。
そして、日本アパレル工業技術研究会が用意したデータでは「洋服市場=男子洋服+婦人洋服+子供服」で表示されているので、男子洋服、婦人洋服、子供服市場のデータで、洋服市場に影響を与えているのはどれか?という、結果が予想しやすいことも分析してみました(笑)。あわせてご覧になってみてください。なるべく分かりやすく書いたつもりです。


■国内洋服市場の推移





拡大可能⇓




データは洋服のみ(背広服、上着、ズボン、コート、学生服、男子洋服他)なので、バッグ、靴、服飾小物は入りません。ですので、2010年の国内洋服市場は3兆5249億円に対して、衣料品市場はでは、2010年は衣料品市場規模は8兆8770億円前年比2%減でした。5兆円はほかの製品カテゴリと考えてください。
というわけで、洋服市場なんですが1996年の7兆4349億円から国内の洋服市場は、ガタガタ下がり傾向なのがグラフを見てすぐお分かりになるかと。 

実際の数字が出ている図表の中に、横データバーを入れて可視化してみました。 ちょっとカプコンの格ゲーみたいでしょ(笑)。国内洋服市場全体、男子洋服、婦人洋服、子供服、すべて「F型」に落ち込んでいるのが分かると思います。ということは、「国内洋服市場の推移は、男子洋服、婦人洋服、子供服の市場規模の推移が影響を与えているのでは?」と考えるわけです。それを確かめます。




■男子洋服、婦人洋服、子供服市場の推移⇒⇒⇒国内洋服市場の推移

男子洋服、婦人洋服、子供服市場の推移=年間販売額を観測値、説明変数(X)とします。国内洋服市場の推移を、従属変数(Y)として回帰分析をおこないます。
簡単に言えば、国内洋服市場の推移は、男子洋服、婦人洋服、子供服市場の推移のどれが影響を与えているか?ということを統計学的に調べてみる、ということです。

問題として観測データのサンプルが少ない。1996-2010年で、サンプルは各年に1つずつなので男子洋服、婦人洋服、子供服市場の推移、国内洋服市場の推移は各項目15個ずつ。そんなわけで、説明力があるかどうかの検定もしました。解析には、フリーソフト「R」を使用しました。
では、回帰分析をした結果だけを載せておきますので、以下にアウトプットを載せておきます。興味のある方はご覧下さい。特に興味のない方は、飛ばしてください。

結論としては、男子洋服、婦人洋服、子供服市場の推移は、国内洋服市場の推移に、それぞれ非常に高い影響を与えている可能性が高い!ということです。





■分析結果

数式:国内洋服市場の推移(Y)=男子洋服市場(X)b+残差
「結果」
 20120505015208

数式:国内洋服市場の推移(Y)=婦人洋服市場(X)b+残差
「結果」

 
20120505015823

数式:国内洋服市場の推移(Y)=子供服市場(X)b+残差
「結果」

20120505015643 ■分析の考察

再度結論を言うと、国内洋服市場の推移に対して、男子洋服、婦人洋服、子供服市場の推移は非常に強い影響を与えている可能性大。統計的に有意であることがわかりました。
アウトプットのブラウンカラーの背景と赤のアンダーラインが、その理由となります。 

Adjusted R-squared(自由度調整済み決定係数)が1に近いほど、モデル(Y=Xb+残差)の当てはまりがよいということなのですが、男子洋服(men)が0.9956、婦人洋服(women)が0.9983、子供服(kids)が0.9836と異常なほどの高さです。個人的には、婦人洋服が1番当てはまりがよいと思っていましたが、目立った差はありません。

続いて、モデルの説明力に関する検定です。
まずはT検定です。上のブラウンカラーの背景と赤のアンダーラインにおけるt value(T値)のとなりにあるPr(>|t|)(P-値というのがポイントなんです。これが0.05未満(P<0.05)であれば、それぞれの説明変数(男子洋服、婦人洋服、子供服)はの効果は0である、という帰無仮説(無に返す)を棄却することができます。

男子洋服は、2e-16(2×10のマイナス16乗)、婦人洋服は、2.2e-16(2.2×10のマイナス16乗)、子供服は3.42e-13(3.42×10のマイナス13乗)。全て0.05未満なので、帰無仮説は棄却することができます。

さらにF検定(分散分析)。ブラウンカラーの背景と赤のアンダーラインの一番下。F-statisticです。ここでもP-value(P-値)をみてください。有意F(切片以外の全ての説明変数は無効という仮説)を検定しています。
男子洋服は、2.2e-16(2×10のマイナス16乗)、婦人洋服は、2.2e-16(2.2×10のマイナス16乗)、子供服は3.422e-13(3.42×10のマイナス13乗)。全て0.05未満なので、帰無仮説は棄却することができます。
まあ、オチとしては重回帰分析ではないのでここまでやっても・・・ということなんですが、まあ良いのです、すんません。



【最後に】

というわけで、国内洋服市場の推移に影響を与える要因についての分析をしてみました。国内洋服市場のデータは、男子洋服、婦人洋服、子供服から成るものなので、当然といえば当然の結果ですが、分かりやすいので今回分析してみました。
昔よりも、繊維産業に関するデータがネット上にありそうなので、私の勉強も含めて分析してみようかなと思います。

【使用したデータ元】
日本アパレル工業技術研究会 -アパレル統計データベース-

【分析シリーズ】
本ブログ全記事270万語を使って計量テキスト分析をしてみた(1)
本ブログ全記事270万語を使って計量テキスト分析をしてみた(2)
分析:ファストファッションブランドのポジショニングマップ
分析:ネット上の日本のファッショントレンドは?



posted by No.9 at 19:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 分析(統計解析) | 更新情報をチェックする
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