■ヘリテージ(遺産)というものが再注目されているからこそのシャンブレー
Hypebeastがシャンブレーの起源とデニムの違いについて書いているので、僕の勉強も含め一部変えながら紹介していきたいと思います。
◎シャンブレーが熱い
近年のアメリカンクラシックから拡大した「ヘリテージ」。遺産そのものがメンズウェアのトレンドとなっていることを指摘しています。ロウデニム、色あせたTシャツ、カモフラ柄とミリタリーからインスパイアされたものなど、多くの要因があります。その中でも、シャンブレーはヘリテージリバイバルの代表格だろうと主張されています。デニムライクで軽い、通気性がある、どんなアイテムにも使われています。
◎シャンブレーの起源とデニムとの違い
シャンブレーの起源は、16世紀ベルギーの国境近くのカンブライが発祥。多くのフランスデニム生地に代わる軽さが特徴の生地として世に出ました。デニムもシャンブレーもコットンの糸から織られます。デニムは、典型的なものは白い横糸、ブルーの縦糸によって織られていました。そして、横糸が2つ以上縦糸の下に通っている(2×1)なのがわかります。 縦糸と横糸が交互ではなく、一度交差したあと一本飛ばしに編み込まれていることになるわけです(綾織)。縦と横の接点がシャンブレーより少ない。一方、シャンブレーは横糸と縦糸が1×1でクロス織(平織)になっています。
まとめると、デニムは綾織で、シャンブレーは平織。そして、同じ綾織でも6オンスほどの薄手の生地の綾織はダンガリーと言われています。
一瞬、平織のシャンブレーのほうが機能的じゃないかと思うのですが、綾織のデニムはよりソフトで、万能な生地として無数のアイテムに使われることになります。
◎シャンブレーは牧師などの聖職者のウェアだった
デニムは、典型的にジーンズやワークシャツ、アウターに代表されますが、シャンブレーは何世紀にもわたってもっと多くのアイテムに採用されてきました。最初に紹介するに際して、牧師、などの聖職者のウェア。それはシャンブレーが軽く、通気性のよい生地だったからです。(これは個人的に意外だった)。
軽い、通気性がよい、という特徴のおかげで、「リネン(フレンチリネンシャンブレー)」のように、フランス人はシャンブレーの特徴をあらゆるものに適用可能だということを発見しました。したがって、シャンブレーはベッド、テーブルクロス、ハンカチーフ、幼児服、下着にまで使われました。デニムほど耐久性はありませんが、シャンブレーの生地の凸凹構造が、デニムとリネンの中間領域に位置する存在として認められました。その結果、16世紀から19世紀までのリネンシャツには、シャンブレーの襟、カフス、そして、フリルが耐久性を加えることも含めて、よく見られます。
◎戦争の影響:ミリタリーでひろく拡大
シャンブレー特有の凸凹の特性は、20世紀を迎える頃、米軍のミリタリーウェアに採用されることになりました。
OLD NAVY ≪ The Selvedge Yard(1901年当時のアメリカ海軍のワークウェア。シャンブレーシャツにダンガリージャケット)
しかし、1901年からのシャンブレーシャツ、ジーンズというアメリカ海軍の服装規則が変化するのに対して、1914年、第二次世界大戦の影響からシャンブレーシャツは海軍下士官と事務職両方にユーティリティな制服として持続して着用されるようになりました。
時間を一気に戻して、ここ数年、ミリタリーヘリテージ、多彩で軽く、凸凹の特性から、春夏秋冬1年のコレクションを通じて使われるようになりました。ここで紹介されているブランドは、裏原系やアメリカジブランド。スポーツ、ストリート系です。
WTAPS, A Bathing Ape, OriginalFake, Chimala, NEIGHBORHOOD, Supreme, J.Crew and more. Brands like Converse, Vans and Nike have all applied chambray to iconic footwear silhouettes like the Chuck Taylor All Star, Era, Half Cab and Air Force 1 while the fabric has been adopted for outerwear designs from Wings + Horns, Woolrich, Opening Ceremony and Levi’s.
アメリカのApolis Activismなどは、シャンブレーの海パンなどを開発するほか、Maiden Noirはバンダナ、バッグ、キャップ、スカーフを紹介しています。このほか、シャンブレーのカラバリというところで各メーカー作っています。トレンドとしては、2013S/Sもシャンブレーが続きそうです。というわけで、最後にオープニングセレモニー×リーバイスシャンブレーのカラバリ豊富なシャンブレーシャツのフィルムをお楽しみください。
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