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2012年11月23日

ラグジュアリーブランドのブティックに必要な顧客を満足させる5つの要素

■不況のいまだから必要な顧客の経験価値の向上 ECサイトへの対抗

高級ブランドの直営店で定価で服を買う。世界で不況真っ只中ではなかなか難しい状況になっています。英国では、その高い商品を買ってもらうためには顧客の経験の水準を高めて行かなければならないと主張しています。

経験というのは、経験価値(シュミットの理論:商品やサービスそのものの価値ではなく、実際に顧客がそれらを利用した経験によって得られる価値。満足や効用)のことも意味すると思うのですが、ブティックのサービスにはそれがまだ足りないと。

英国の経済紙huffingtonpostにおいて、このサービスの向上がなければ、今後存在が危ういことをあげています。その具体的なサービスを戦略系コンサルタント企業のグロブナー・ファンド・マネジメントは、顧客をハッピーするための5つ要素に分類しているので紹介したいと思います。

 

1】マン・ツー・マンの対応という経験を提供すること

2】microeventsでVIP顧客とイベント管理

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Online Event Registration - Sell Tickets & Manage Events | Micro Events

高価なスーツを誂えるVIP達を、microeventsといったオンラインイベント登録サイトを使用して大きなコミュニティにするという方策。デジタルツールや賢いイベント管理によって「共有」すること。こういうイベント管理は、高価なスーツを購入するVIPクラスの顧客に対して、ポップアップや、パブリシティといった広告展開よりもはるかに効果がある。200人ほどの規模のパーティーでカクテルパーティー効果をねらうのは古臭い。行うなら、座りながらのディナーようなもっとお近づきになれるものが流行りとなる。

 

3】顧客との親密な関係を築く場とする

気軽に入れるコーヒーショップのように、快適性と健全性を提供できる場が鍵となる。それはお互い親交が深く、陽気さがあるラグジュアリーコミュニティを創りあげること。

 

4】神格化する

直営店が将来ラグジュアリーの「殿堂」となるような発展は、「アットホーム」な経験である。それは、ラウンジ、ライブラリー、ファインアートを前面に出して、1つ屋根の下で大きな楽しみのあるマンションのような存在へと進化していくことでもある。ロンドンのボンド・ストリートのシャネルと、リージェントストリートのバーバリーの旗艦店は、1858平方メートルを越える大きさを誇り、ブランドの信頼とつながっている。

 

5】「Mono Luxe」

大きな販売スペースの力は、ちょうど「神殿」という厳粛に捧げられるような存在となります。グロブナー・ファンド・マネジメントのFuture Laboratoryは、これを「Mono Luxe」と言っています。『Mono Luxe』:本当の希少性(私達の1度きりのブランドの経験が、さも特権を与えられている特別な消費者であると感じる)が再定義されることです。


これら5つの要素は、顧客が望む親密さ、意味合い、ストーリー(物語消費)、品質、原産地、そして神秘さや不思議さに目を見張る感性から上昇されていくと、The Future LaboratoryのTom Savigarは述べています。

以下、その5つの要素を持つブティックの中をご覧いただきます。

【バーバリー】





バーバリーリージェントストリート店。広い面積と、ビスポークといったパーソナルサービスを兼ね備えたサービス。タッチスクリーンなど技術面でのイノベーションによって可能となったハイテクな部分が伝統とうまくマッチ。

【ルイヴィトン】




Louis Vuitton Haute Maroquinerie from Governatori & Jean-Charles on Vimeo.

ここで紹介されているルイヴィトンは、バーバリーとは違い排他的にしたこと。徹底したオーダー・メイドを行う純粋なHaute Maroquinerie salonsを展開することで親密さをねらう。

やり方は違えど、ブティックとの親密さという点では同じ方向性なのかもしれません。リアル店舗でも、デジタルを使う。でも最終的にはデジタルでは経験のできないフィジカルな経験をブティックでしてもらう。それは1人1人特別で、アットホームなもので最終的には、神格化された存在にまで昇華されると。
もちろん、上記の5つだけが正解というわけではありません。違う角度の考察も、本ブログで書いてきました。
でも、イベント管理、メンバー管理をする「microevents」や、「Mono Luxe」という方法や考え方は聞いたことがなかったので、お勉強になりました。

関連:過去のブランド論、マーケティング戦略考

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posted by No.9 at 20:54 | Comment(2) | TrackBack(0) | そもそも「ブランド」とは? | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
元記事やこれまでの武欄堂さんの分析に対して、いささか稚拙なので気恥ずかしいのですが、BurberryやLouis Vuittonのようなヘリテージのあるブランドは上述のようなアプローチがかなり効く印象があります。翻って(良い例えが浮かばないのがもどかしいのですが)、「新進気鋭」などと冠がつくブランドは、そのブランド自身に体力がないこともさる事ながら、同様のアプローチを採っても、訴求力が乏しいように感じられます。
Posted by zam at 2012年11月24日 12:26
> zamさんへ

仰るとおりのところもありますね、ブランドを選ぶ戦略のような。
個人的には、「希少性」というもののところからしっかりとした立場が築ければ、規模は違えどしっかり経営できるという考えです。簡単に言うと裏原にちょっと近いかもしれないけど。
Posted by 武欄堂 at 2012年11月25日 00:53
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