■日本のファッション業界には、デザイナーと海外バイヤーを結ぶ仲介役がいるらしい
Today, BoF examines Japan's 'madoguchi,' the bicultural point people who play the critical role of scout, market researcher, mediator, cultural ambassador, interpreter and deal broker for Western businesses seeking out the most exciting niche labels in Tokyo's often impenetrable fashion landscape.
皆さんが結構興味を持っていると思う内容かもしれない。ファッション業界を牽引する人は誰か?誰が窓口になっているの?というお話です。
コネと書きましたが、仕事として行なっている仲介役のことです。「madoguchi」なんてローマ字表記になっています。
この仲介役は、同時にファッション業界に影響力を持つ人であり、スカウト役、市場調査、文化大使、欧州ブランドとのつなぎ役などなど・・・。
これをThe Business of Fashionが調べています。パンドラの箱を開けないほうがいいですねー(笑)。
The Gatekeepers Who Hold the Keys to Japanese Fashion - The Business of Fashion
日本のファッションにおける窓口(仲介役)、ゲートキーパー(門番)は誰だ?常にカオス化している、日本のファッション業界について、「窓口」なる存在こそがビジネスとして、成功するためのポイントになることを言っています。
そういえば、業界で影響力のある人物といえば誰か?
ということを、私が思い出してみると、90年代から藤原ヒロシ氏。それから、スタイリストの野口強氏、祐真朋樹氏。ロック系なら北原哲夫氏。バイヤーなら吉井雄一氏、栗野宏文氏、小木”Poggy”基史氏あたりでしょうか・・・。時代とともに影響力を持った人物は変わります。
上述の窓口(仲介役)について、『THE FASHION POST』編集長、フリーランスエディター・トランスレーターの古屋秀恭氏が説明しています。というか、少しぶっちゃけているわけですね。
いわく、日本にはすごく多くのブランドがあって来ては去っていく循環のようなものだと言うんです。
古屋秀恭氏は、LN-CCの窓口をしているようで。LN-CCがサスクワァッチファブリックス、ノンネイティブ、ブラックミーンズ、アンユーズド、サンシーを取り扱っているのも、彼がつなぎ役になっているような感じですね。
“The thing is, I sometimes get the impression that Tokyo streetwear brands are consciously trying to be less visible on the scene [while others ] are not as visible as they should be because they’re shy, anti-mainstream or too-cool-for-school,” he continues. “Their attitude kind of reminds me of this Japanese proverb that means ‘a skilled hawk hides its talons.’ They often say they’re just making what they want to wear, producing really well-made things in Japan. They present their collections when they are ready; not during the Japan Fashion Week period. However, all this makes it difficult for foreign buyers to visit Tokyo to buy good Japanese labels.”
続けて古屋秀恭氏いわく、
『東京のストリートブランドは、見えないところ(ディテール)にこだわるところがある。そのところは、日本人の照れ屋なところと関係があるのではないかと思う。アンチメインストリームでクール過ぎるものを好まない。それは「能ある鷹は爪隠す」という日本のことわざを思い起こさせる。日本のデザイナーは、彼ら自身が着たいもの、良い物をつくっていると話している。だから、(「窓口」の1つである)東京ファッションウィークに合わせてコレクションをするのではなく、デザイナーたちが準備ができたら行う。これが、海外のバイヤーにとっては大変なんだけど。』
それで、古屋秀恭氏の出番ということですか。LN-CCはワシも育てた、でも窓口にはなれていない(苦笑)。
■有名ブランドにはちゃんと窓口がある
海外のバイヤーからも、熱い視線が注がれている日本のデザイナーたち。ある程度歳入が増えてきたら、海外の仲介役を設けているというんですね。ふむ、これはなかなか興味深い。別に悪いことをしているわでもないですし。ステマ、なにそれ美味しいの?
例えば、サカイ、マスターマインド・ジャパン、Nハリウッド、ジョンローレンスサリバンには窓口となる仲介役がいて、興味を持った海外のセレクトショップの人と交渉しています。サッカーや野球の代理人みたいな感じ。窓口を設置した日本のブランドの多くは、パリコレクションなどでデビューをしていますよね。
こういう窓口がちゃんとあるから、ということもあるのかもしれません。ニコル・バグワナ、マーティン・ウェブあたりが有名。日本人は英語に積極的ではないぶん、英語のレベルが高い人が海外に訴求する、ということが例が多数。
このデザイナーとビジネス交渉の窓口は、古屋秀恭氏からしてみれば「悪」ではなくプロモーション、コンサルタント。窓口とは、正直に、贔屓ではなく、信用できる人物のことである、と最後に説明しています。コネをつくるといっても、就活のソレやアレとも違い代理人のイメージが強いわけですね。
僕が思うのは、ファッション業界は良くも悪くもせまい人間関係の中で動き大きな意思決定がなされる癖がある、ということです。1人1人影響力がすごく強い。そういう意味では、プロとしての窓口をちゃんとつくって、デザイナーの代わりに世界を動きまわってもらう、というのは、これからの新鋭デザイナーにとって大事なのかもしれません。
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最終的には資本かなという気もしますけどね。
今をときめく夏目三久さんも着ている、ADEAMはミッドタウンに店を構えてますからね。
正直代理人を設けるのもお金かかっちゃうでしょうね。程度にもよると思いますけど、相場がわからない・・・。