■日本のオンライン市場の成長がとても速いとの指摘
日本のオンラインファッション市場の成長が加速している一方、依存度が高くなっている。通販カタログやテレビでの販売をしてきた企業なども、どんどんEコマース(以下EC)に頼らざるをえない状況になってきた、という話。メインストリームが、EC化していることは不思議ではありませんが、ちょっと日本はスピードが速いよね、ということです。
以前、 ZOZOの売上40%がモバイル端末の時代 - モバイル端末でのEC取引が加速という記事を紹介しましたが、今回は日本のオンラインファッション市場全体です。2011年の時点で、アパレルだけでおよそ、1440億円。
矢野経済研究所によると、アパレル、アクセサリー、ジュエリー、インテリアまでいれると、2011年で6360億円、2012年で7200億円、2015年には9500億円まで成長すると予測しています。そして、この市場の約7割ほどを占めているのが、楽天、Amazon、ZOZOTOWNというからすごい。2011年では、3サイトで4800億円の市場規模です。
フィジカルショップからスタートした日本のセレクトショップも、ECでの売上をあげています。ユナイテッドアローズは全売上の11.1%、アーバンリサーチは25%です。ECの存在感が大きいですよね。そして、伊勢丹や三越などの百貨店も重い腰を上げてECサイトをつくりました。10億円投じたとレポートされています。軽井沢プリンスショッピングプラザのアウトレットもEC化している昨今、もうECサイトはなくてはならない存在となっているようです。
オンラインへシフトするカタログ、オンライン専用のブランドを立ち上げる状況
この流れは、通販カタログ業界だとさらに顕著。
ベルメゾンの千趣会や、ニッセンなどの通販カタログ大手もオンラインショップへの依存度が高くなっています。千趣会は全体の53%、ニッセンは全体の49%。なんと売上の半分がECで紙媒体ではない。しかもモバイル端末からの売上が好調。レポートによるとだいたい3分の1がスマホだそうです。
千趣会は、先のことを考えECサイト専用のブランド、エンブリッシュを立ち上げました。20代の女性をターゲットに、トレンドをおさえつつ、価格もお手頃なものを提案。カタログではスペックを見せる事を重視しているが、ウェブでは、雰囲気をヴィジュアルで訴えていくということで戦術も変わってきています。
モバイルを取り巻く買収劇
MagaseekをNTTドコモが買収、楽天がスタイライフを完全子会社化。さらに、DeNAが、KDDIとAuショッピングモールを移管しモバオクの継承など、モバイルに強い企業がからんだ買収やコラボが目立ちます。今後、さらにこういった動きは加速して、一気に成熟していくのでしょう。
が、お客さんあっての商売なので、ECを導入することが目的になってしまっていると、ただの流行に終わってしまいます。かつてO to Oという言葉もありました。今でももちろん取り組んでいるんでしょうが、あまり聞かなくなったんですよね。やり方によってはまだまだ可能性を秘めていると僕は思うんですけど。
海外メディアは、EC化の動きが少し、速いのではないかという指摘もされているようです。
【via】Japan’s Online Fashion Sales Climbing Fast - BoF
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